念珠岳 502m 上天草市姫戸町
念珠岳は白岳とともに上天草市姫戸町を代表する山である。
念珠岳に登るのはだいたい3通りの道がある。ひとつは二弁当峠(のべっととうげ)から大谷線に入り、九州自然歩道を経由するコース。もうひとつは同じく九州自然歩道を経由するコースだが、こちらは大作山(竜ヶ岳登り口付近)から入る。もうひとつは本格的な登山コースで本郷地区から登るコース。
今回は、大作山コースを登った。以下、写真を添えて山歩きを記してみたい。
桜が咲くにはまだ数日間がある春のある日、妻と登った。
自然歩道は、現在地大作山林道から大谷林道まで9.5km、念珠岳はその自然歩道のほぼ中間にある。
道には落ち葉がクッションの役目を果たし、フワフワして歩きやすい。ただし、山路だけに平坦な道は少なく、数度のアップダウンを繰り返さねばならない。
道のりは4kmでも、約2時間以上かかった。
休日にもかかわらず、誰にも会わない。妻いわく「こんな素晴らしい自然を独り占めできるなんて、最高の贅沢」。
登山道は、概して二つに分類できる。ひとつは眺望がきかない路。ひとつは尾根伝いの路に見られるような眺望が素晴らしい路。ここの自然歩道は後者に属する。
眺望の優れた山が気分もよい。
山歩きの楽しみの一つに愛らしい植物たちと出会うことがある。
気の早いツツジが数輪咲いていた。椿は時期を過ぎていた。
また、鳥の鳴き声を聞くことも、山歩きの楽しみの一つだ。この日もウグイス名前を知らない小鳥の鳴き声が疲れを癒してくれた。
天草上島の山は、岩でできているといってもいい。右の写真をご覧戴きたい。岩の上に生えていた木が台風で倒された様子である。このように木は生えているが、岩だらけのために根張りは横に広がっているだけだ。よく困難で生長するものだ。写真では良く見えないが、根の下は岩である。
歩くこと2時間強、やっと念珠岳が見えてきた。念珠岳には自然歩道から別れ、ほぼ直角に登る。これまでは山歩き、ここからが山登りだ。といっても、距離はたいしたことはなく、一気に頂上に着く。
頂上は、遠くから見た山肌と違い、ちょっとした広場になっている。この日はぽかぽか陽気だったので、昼食の後、小一時間ほど昼寝を楽しんだ。
また、頂上からの眺望は先に写真のように素晴らしい。
天草の山登りの楽しみは、海が見えることもある。高いところからキラキラと輝くまぶしい海を眺めていると、浮世の憂さは簡単にふっとぷ。