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六部尊者(堂) 
 上天草市松島町阿村
 
 この御堂は、松島町阿村の阿村神社の裏手共同墓地にある。
六部とは、六十六部のことで、法華経を六十六部写経し、六十六カ所の霊場に一部ずつ納めていく行脚僧のことである。
後には鉦を叩きながら経を唱え、物乞いする巡礼を指した。〈新潮日本語漢字辞典〉

天草には、各地にこの六部僧の塔が建てられているが、この阿村のように土地に棲みついた僧もいたようである。
 阿村の六部僧は、尊という名で称えられ、今でも地区の人の手によって大切に祀られている。
 またイボ取りの仏さんとして、近隣からもお参りする人があるという。

※左の説明書(クリックすると大きくなる)にある「草振い」とは、【バンクロフト糸状虫】より
…ミクロフィラリアを吸血とともに摂取し感染を媒介するのはイエカ属やハマダラカ属のカである。カの体内で発育した感染幼虫に感染後,数ヵ月間無症状に経過した後,陰囊,四肢などにリンパ管炎,リンパ節炎が起こり,熱発作(いわゆる〈草ふるい〉)を起こす。熱発作は数週または数ヵ月ごとに不規則に繰り返される。… 〈kotobank.jp〉