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頭岳 がしらだけ 466m 天草市 河浦町新合

 

ふもとから頭岳を望む
ここから登る
稜線の鞍部。このすぐ横に林道が走る
頭岳の頂上 ベンチや地蔵がある
頂上からの眺め


 ある冬の日、頭岳に登った。ガイドブックには「かしらだけ」でなく「がしらだけ」と書いてある。

 頭岳には、新合のJAの横から登る。鳥居と大きな看板があるからすぐわかる。鳥居をくぐりしばらく行くと三叉路に登山口の標識がある。道はやや狭くなっているが、舗装してある。勿論車が行く。車でどんどん登ると、最後の民家があり、更に道は続く。やがて、チョットした駐車場があり、そこから歩く事になる。

 というわけで、車で登ると頭岳はチョロイもんだ。しかし、それでは登山家としては面白くないので、ふもとから歩いて登る事にする。車は、国道左側の運動公園の駐車場に停める。先ほどの鳥居をくぐらなくても、そこからまっすぐ上っても、鳥居からの道と合流し登山口に着く。
 ひたすら舗装道を歩く。山登り愛好家としては舗装道はありがたくない。そういえば、ずいぶん前から河浦町は天草で舗装率1だと聞いた覚えがある。有力な政治家がいたためだろうか。途中には林道の開通記念の立派な碑が建っている。

 電線がずいぶん山の中まで延びているので、何があるのだろうかと思いながら歩いていると、民家がぽつんと1軒ある。
 舗装の脇にひっそりとスミレが数株咲いている。「山路きて なにやらゆかし すみけ草」 芭蕉の句を思い出す。

やがて、駐車場に着く。ここまで約50分。ここで舗装は切れる。ここが本当の登山口だ。やっと山道を歩く事ができる。路はきれいで、歩きやすい。雑木林の中を歩く。ジグザグな路を行く。眺望は得られない。最後の駐車場から10分ちょっとで稜線の鞍部に着く。右に行くと小頭岳。頭岳は右手だ。しかし、ここまで登って興ざめすることになる。なんと、すぐ脇に車道が走っているではないか。舗装こそしてないが、立派な林道だ。産業のためにはいたしかたないかもしれないが、自然を傷付けているようで、やはりいい気持ちはしない。
 頂上がすぐそこに見える。ここから頂上にかけて路の右側には、栗かクヌギかが植林してある。

 頂上に着く。ふもとから約1時間10分。最後まで車でくると歩く時間は20分。
 この時間は早足で歩いたので、足に自信の無い人は、+αしてもらいたい。
 頂上はチョットした広場になっており、古電柱を二つに割ったベンチが設置してある。眺望は素晴らしい。北はよくないが、ほぼ360度の眺望が得られる。天気がいまいちで、遠くはかすんで見えないが、それでも御所浦島や獅子島などがの島と、島と島との間に海が見える。海は雲の間から差し込む光線で、キラキラ輝いて美しい。

 
 
次ぎは妻を連れてこようかと思いながら、昼には少し早いので、握り飯を1個だけほうばる。
 帰りに小頭岳。北側の行人岳まで足を伸ばそうかと思ったが。路が無く、あきらめる。林道を行くと、行人岳に行けるのだろうか。