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白嶽 334m  上天草市姫戸町
 

 ドルメン石
  屹立した断崖 頂上が白嶽山頂
 白嶽頂上にある休憩所
 不動の滝
  湿原にある踏み板 田んぼ状に菖蒲が花咲くのか?
  白嶽公園案内図
姫戸町には町を代表する山が二つある。一つは念珠岳(503m)であり、もう一つが白嶽だ。
高さにおいては念珠岳が勝るが、眺望は圧倒的に白嶽がすぐれている。
白嶽一帯は、近年キャンプ場が開設されて、ゆっくりと自然を楽しめるように整備されつつある。
 白嶽は独立峰ではなく、連山である。白嶽のほかに矢岳(244)、中岳(334m)、谷を挟んで鋸岳(344m)などが連なる。これを観海アルプスと称し、九州自然歩道に組み込まれている。
 この付近の山の特徴として、巨石とまではいかなくも、大石、大岩で山が構成されていることだ。
 松島町内野河内から姫戸へ抜ける道を走ると、峠がある。峠の名を二弁当峠という。この峠には今ではトンネルがあり、車で走ると難なく越えられるが、車のない時代は難渋したことが予想される。弁当を二つ持っていくほど大変な峠というので、二弁当峠と名がついたといわれているが、定かでない。因みに「にべんとう」でなく「のべっとう」というのだそうだ。
白嶽にはこのニ弁当峠からはいる。新トンネルの上に旧トンネルがあるが、新と旧の間に白嶽への林道入口がある。
 林道をしばらく走ると、牟田へ下る三叉路がある。この三叉路を左へ入りとすぐ矢岳神社・ドルメン石の案内板と東屋の休憩所がある。駐車場ではないようだが、ここに車を停めよう。案内板に沿って、山に入ると、神社がある。更にいくとドルメン石がある。道は、坂は石や自然木、擬似木などで階段が作ってあり、歩きやすい。もっとも、階段巾高と歩幅が合わない場合は、逆に有り方迷惑であるが。
 やや急なので、息切れしながら登ると、尾根に達し、眺望が開ける。姫戸町が目の下に。八代海を隔てて、八代、田の浦など九州本土が以外に近く望める。
頂上の岩に立つと、ほぼ垂直に切り立った崖に目まいを覚えるほどだ。頂上で一休みしたら、林道へ降りる。林道をそのまま横切ると、不動の滝がある湿原へ降りる。不動の滝は、5,6mだろうか。すごいというほどではない。湿原は、歩道板が張られ、ただ今開発中といったところ。多分菖蒲でも植えるつもりだろう。木を切り倒し、いくつかの丸い水田状が作られている。春になったらもう一度来てみよう。
 湿原を更に登ると、鋸岳に行けるが、時間の関係で今回は断念。鋸岳から牟田峠へ行ける自然歩道が整備されていると思うが、牟田峠まで行かなくて、途中から右折すると、キャンプ場へ行ける。この一周コースを全て歩いても2時間あるとゆっくり回れるだろう。

案内板紹介◇白嶽

白嶽(標高373m)という名の由来は、遠くから眺めた屏風様の山の岩肌が白く見えることから名付けられ、山頂に積み重なっている岩石は約2億年前大きな山が陥没し、八代海を形成したとき上から崩壊した岩が折り重なって出来たものと言われています。
 また、途中の谷は清冽な湧水で湿地帯となり、天然記念物「ヒモヅル」「ミズゴケ」の群生地としても重要な場所となっています。
(
注意)ヒモズル・ミズゴケの盗掘・採取は厳禁 
環境庁・熊本県


中岳
 中岳(343m)は、白岳とつわ岳の中の山という意味であり、石灰岩の岩壁となっています。中腹には珍しい割石があり、そこを登ると風穴といわれる洞窟が見られます。この付近一帯には岩松やせつこくの群生がありましたが取りつくされ、今では見られなくなりました。
 これらの植物は、その土地でこそ生きていけるものです。大切に守っていきましょう。
 環境庁・熊本県


[矢岳神社]祭神は山の神

 須佐鳴尊、猿田彦命、又神馬ともいう。標高244mの矢岳近くの巨岩の岩陰にあり、境内も自然の石庭で全く神さびて厳かな神域である。
創建は不詳であるが、安政5年、内野河内の山方役人 大西美椎敬によって、姫浦永目側にあった祠を還座したものともいう。山の中腹に清らかな神泉が涌いている。
 祭礼日は旧9月29日。戦前は相撲があったが今はない。氏子は内野河内中。姫浦、大矢野地区からの参拝も多い。
 矢岳神社の謂れに、男女山の神二対を合わせ祭るとされているが、まさに境石とそれに付随するケブの伏せ石、大地の女神と大地男神のニ神を表している。このことは、古代エジプト・古代シュメールに伝わる大地神と天神との交合によって生まれる天地創造神話が、ここ矢岳にもあったことが創造できる。
 矢岳は、白岳、ツワ岳に連なる三峰であるが、ヤタケとはシュメール系古ペプル民族では「神の峰」を意味する。神「ヤ」は北極星であり、天神とされた。また、白岳の白は蛇を表す日本の古語であるが、麓の永目の地方のナーガは、海洋民俗のトーテムで蛇神を意味する。つまりナガメとは、「蛇神に祈る」という古代シュメール語である。
 ツワ岳のツワは、古代エジプトのラムセス十七世のピラミッドの玄室の北天図に、龍の星座が描かれているが、その龍座のα星がツワンと呼ばれ当時の北極星であった。宇宙より水を授けてくれる竜神「ツワ」である。
 つまり、これらの三つの峰は、水にまつわる神。北極星天神ツワの龍神をそれぞれ別の呼び方をした峰であった。ツワという龍神は、4500年以上前の北極星である。矢岳の呼び名は、古ヘブライ語の神の山の意味であるから、それを世界へ広めたのはダビデの子ソロモン王の時代で3000年前を想像できる。